お待ちかねの夕食は、食事処でいただきます。
完全な個室ではありませんが、食事処は禁煙なので、安心して食事ができます。
そして、最初からテーブルの上に料理がないことが、期待をふくらませてくれました。
冷めた料理は出さないということですね。



まず「前菜」です。
前菜にして、このボリューム（２人前）です。
印象に残っているのは、真ん中にある酢漬けです。
名前は忘れましたが、日本でいうニッコウキスゲのつぼみを酢で漬けたものだそうです。
日本では高山植物として保護されているニッコウキスゲも、中国では酢漬けになるんですねえ。
昼間、湿原であまりニッコウキスゲを見られませんでしたが、こんなところで口にできるとは思いませんでした。



続いて「アワビのオイスターソース」です。（写真は１人前）
中華のアワビといえば、乾燥したものを戻すのですが、高級食材ですよね。
まさかそんなものが食べられるとは思ってませんでした。
もうこの時点で期待以上です。
アワビの歯応えもさることながら、付け合せの舞茸もいい歯応えでした。




さて続々と運ばれてきます。続いては、「鶏唐揚げネギソースがけ」。
これで１人前です。
ちょっとこの先の料理のボリュームに不安を感じました。
果たして最後までたどり着けるんだろうか・・・。　
　カラリと揚がった唐揚げに、甘酸っぱいネギソースがよく合いました。
下の野菜もいい取り合わせです。




「野菜のＸＯ醤炒め」。
さすがにこれは、２人前でこの量です。
野菜炒めと思いきや、エビもイカも入ってましたよ。
そして味はもちろん、目でも楽しませてくれました。




この鳥、中国人のシェフが１個あたり５分で作り上げるそうです。
色からわかるように元は人参です。
人参をどういう方向で切ったら鳥にできるのか、悩みました。




悩んでいるうちに出てきたのが、定番の「エビチリ」です。（これも２人前）
これも辛すぎず甘すぎず、日本人向けにいい味付けをしてくれてました。
そして、何より、エビがデカいです。
こんなの中華料理屋で頼んだら１皿２０００円以上するでしょうねえ。



さて、もう一度、さっきの鳥くんに戻りますが、お運びさんに聞いたところ、使う刃物は包丁以外に、日本で言う ところの彫刻刀みたいなものを使うそうです。
日本でも、お寿司屋さんが「ばらん」で作りあげる芸術品がありますが、こちらは立体的ですからねえ。
料理ができるだけじゃダメなんですね。芸術的センスもないと、一流の料理人にはなれないということでしょうか。
そんなこと思いながら、鳥くんの頭をビヨンビヨンといじくっていたら・・・



取れてしまいましたとさ。




気を取り直して、続いて出てきたのは、「貝柱の蒸し物」。（２人前です）
ホタテの殻が皿になって、出てきました。




味はあまり覚えてないけど、ここでも目を楽しませてくれたのは、人参でした。
バラですよねえ、これは。



まだまだ出てきます。続いて「飲茶」。
小籠包、エビ餃子、ゴマ団子の３品です。
もちろんこれで１人前。アツアツが出てきます。
ゴマ団子が箸休めといったところでしょうか。



もうお腹いっぱいだけど、まだ出てきます。
「カニと菜芯の煮」（２人前）
お腹いっぱいだけど、こういう汁物は入っちゃうんですよね、不思議と。
カニがふんだんに入っていて贅沢な一品でした。




仕上げはやはり「炒飯」。
これは１人前ですが、皿にちょこんと盛ってもらったくらいの量です。
確かにもうそのくらいで十分ですね。
目立った具が入ってるわけじゃないけど、最後の方にこのシンプルなチャーハンはとてもおいしかったなあ。



炒飯で終わりでよかったんだけど、最後にまだ出ましたよ。
「牛肉野菜スープ」（２人前）です。 もう味は覚えてないけど、最後の一滴まで残さず食べました。



デザートの杏仁豆腐とジャスミンティー。
やっと一息つけます。



杏仁豆腐といえば、ひし形に切ったものが普通ですが、ここは手作りを証明するかのごとく、器の形にかたまってます。
なんとも味の濃い、贅沢な杏仁豆腐でした。
これで、夕食は済んだのですが、２人ともしばらく動けなかったのは言うまでもありません。
　正直、温泉宿の中華料理って、あまり期待していなかったのですが、どうしてどうして、かなり本格的な中華料理を口にすることができました。
今度はまた季節を変えて、この豪華フルコースを味わいに来たいです。



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