| 2005年7月9日6:40-10:00 |
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| 【コースタイム】 槍ヶ岳山荘－(90分)－ 中岳頂上－(75分)－ 天狗原分岐－(35分)－ 南岳小屋 |
| この日は午前中はいい天気でしたが、午後から一転、雨になり、ちょうどキレットのど真ん中にいた私は、雨で滑る岩と格闘しながら、北穂高小屋を目指していたのでした。 |
翌朝はいい天気で始まりました。
ずっと遠くずっと下の方までよく見えます。
槍の穂先もくっきり見えて、今登れば３６０度の眺望が望めるかもしれませんね。
名残惜しいけど、槍の穂先とお別れして、一路、南岳小屋を目指しました。
天気が悪ければ、南岳小屋で宿泊する予定です。
槍の肩から見た大喰岳です。
今日はこんなゆるやかな登り下りが続く稜線歩きになりそうです。
ここが昨日登ってきて叫びまくった「飛騨乗越」です。
昨日は暴風雨で写真も撮れなかったけど、今日はおだやかな天気です。
飛騨乗越からは、遠く笠ヶ岳が望めました。
ほんとはあそこから縦走してくるはずだったんだよなあ。
でもしょっぱなで挫折したから、私には登れない山なんだとあきらめました。
今日も高山植物たちが沿道から応援してくれます。
この花は、いろいろ調べたのですが、苔のような生え方からして「イワウメ」ではないかと思われます。
飛騨乗越付近から望む西鎌尾根です。
写真ではわかりづらいのですが、この稜線の先に頂上が平坦な双六岳が見えました。
槍も少しずつ岩に隠れてきたなあ、と思ったら・・・
大喰岳を登りきったら再びその雄姿を見せてくれました。
遠ざかるほどに、槍の穂先は小首をかしげているように見えてきます。
ここが大喰岳の頂上でしょうか？
何も書いてないから頂上なのかどうかわかりません。
地図には「広い山頂ケルン多し」とあるので、たぶんここだと思います。
その頂上らしきところに迫った雪庇です。
これから歩く稜線上もまだまだ雪がたくさん残っています。
大喰沢を見下ろしたところです。
ちょっと前まではここをスキーで下りる人がいたんでしょうね。
なんてノンキなことを考えて歩いていたら、目の前に雪が迫ってきました。
雪と岩の間を歩きます。
振り返ると槍がまだ見送りしてくれていました。
おっと前を見て歩かないと危うくこんなものを踏み潰すところでした。
しかし３０００ｍの世界にもナメクジはいるんですねえ。
ちなみにクモもアリもいましたけど。
横から見るとまだまだスキーができそうなくらい雪が残っています。
さて大喰岳からコルに下ってきたら、次は中岳です。
ここもせっせと登るだけですが、途中、ちょっとだけハシゴ場がありました。
特に危険な場所ではありませんが、慎重に一歩ずつ登ります。
ハシゴを登りきったところから振り返ると、大喰岳と槍ヶ岳が重なって見えました。
ここが中岳頂上。
今度は書いてあるから間違いないです。
特にピークハントにこだわっているわけではないのですが、槍ヶ岳から南岳への稜線を歩いていると、３０００ｍ級の山を自然と踏破できます。
中岳の下りにできた雪渓です。
この終端が「水場」となっています。
でもこのポタポタから水を汲んでいたらかなり時間がかかるでしょうね。
少し雪の上を歩くルートになりました。
ゆるやかな斜面ですが、滑落したらこの先の谷ゾコに転落です。
一歩ずつ慎重に足を運びます。
槍が「大丈夫かい」と心配そうにこちらを見ていました。
さらに天気が良くなって、大天井や燕方面のいわゆる表銀座がよく見えてきました。
いつかはこのルートで槍に近づいてみたいものです。
梅のような花びら、やはりこれは「イワウメ」でしょうか。
振り返ると、中岳，大喰岳，槍ヶ岳と三者揃い踏みになっていました。
ああ、西の方から笠ヶ岳が、じっとこちらを見ています。
ごめんなさい。
そこに行く実力が私にはないんですよお。
ここからはあまり登り下りもなく、のどかな稜線歩きが続いているようです。
左に目をやると、遠く屏風岩の岩峰が望めました。
そして右に目をやると、なにやら道のようなものが雪渓を横切っています。
よく見ると人がせっせと雪切りをしているようです。
たぶん南岳小屋の人が南岳新道の道をつけてくれているのでしょう。
ごくろうさまです。
この花は昨日もあったけど・・
やはり「ホンシャクナゲ」でしょうか。
そしてこちらの薄黄色い花が「キバナシャクナゲ」ではないかと・・。
これはピントがうまく合ってないけど、この花、私の持ってる本には載ってません。
あしからず。
もう３時間以上歩いてきました。
あの先が南岳小屋でしょうか。
と思っていたら、天狗原への分岐に着きました。
南岳小屋まであとちょっとです。
またまた「イワウメ」。
どうもこの花、撮って撮ってと言っているようで・・。
右下を見ると一昨日泊った「槍平小屋」が見えました。
こんなに登ってきたんだなあ。
南岳頂上に着きました。
あとは下るだけで南岳小屋に着くはずです。
そして、インターネットのライブ画像で見慣れたこの風景が出てきました。
ここは転ぶと小屋の人に笑われるそうなので、慎重に足を滑らさないように下っていきます。
遠くに見える北穂高岳、そしてその手前には大キレットが控えています。