| 2005年7月10日6:20-14:30 |
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| 【コースタイム】 北穂高小屋－(180分)－ 涸沢小屋－(120分)－ 本谷橋－(90分)－ 横尾－(60分)－ 徳沢園 |
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この日は前日からの雨が朝から降り続いていました。 一旦は縦走を続けることを決意したのですが、あまりの強風と雨に、身の危険を感じて、涸沢に下山したのです。 今思えば、天候が回復するまで北穂高小屋で待機すればよかったです。 |
北穂高小屋からちょっと登ったところに北穂高岳（北峰）の頂上があります。
強い風と雨が吹きつけていました。
ここに来るまで、真っ直ぐ縦走を続けるべきか下山すべきか迷っていました。
小屋に引き返して昼くらいまで待機していればよかったのに、そういう発想が頭に浮かびませんでした。
強風と下から吹きつける雨に、身の危険を感じて下山を決意しました。
下りはじめは、こんなダラダラ道でしたが・・・
ちょっと行くとなぜか登りのハシゴが出てきました。
下山といっても下るだけじゃないようで。
そして、岩ゴロゴロの下りが始まりました。
ちょっとこのペンキマーク。
〇が書いてあるのに手前には「止」です。
混乱するので〇は消しておいて欲しいですね。
この下山道、通称「南稜」と呼ばれていますが、高山植物が豊富でした。
これは飛騨沢でも見た「ハクサンイチゲ」だと思います。
霧のように見えますが、雨が強風で下から吹きつけてきているのです。
まるでエイリアンのような木が登山道を塞いでいました。
ちょっと花びらが多い気がしますが、「シナノキンバイ」でしょうか。
いったい何年前の落し物なんでしょう。
「ヤシカ」って懐かしいですよね。
ちょっと斜めのハシゴ場が登場しました。
ハシゴ場って、垂直の方が歩きやすいです。
斜めだとバランスを崩しやすいです。
いよいよ雪渓が出てきました。
でもこんな風に雪切りをしてくれているので、歩きやすかったです。
葉っぱの形、花のつき方からして、「ウラジロナナカマド」ではないかと。
これも何年前に設置した看板かわかりませんが、「迷路注意 信濃毎日新聞」と書かれていました。
もうゴミにしかなっていないから、回収したほうがいいですね。
岩ゴロゴロの歩きづらい道をペンキマークに従って下っていきます。
道が沢のようになってしまっていました。
防水性のいい靴でよかったです。
これは誰が見ても「コバイケイソウ」ですね。
また雪渓かあ、と思っていたら・・
何やら足元が石畳のようになってきました。
これは小屋が近い証拠かも。
この道はどっちへ行くか迷いますね。
人工的な石畳の道を選びました。
吹流しと「Ｈ」マーク、ヘリポートですね。
右に道が曲がって、「涸沢小屋」が霧の中に出てきました。
北穂高小屋から３時間もかかってしまいました。
ここでちょっと腹ごしらえ。
おでんの温かさがうれしかったです。
暖まったところで再び出発。
横尾を目指します。
歩き出してすぐに雪渓の中へ。
しばらく彷徨して、なんとか道らしきものを見つけました。
ここで一旦、道は樹林帯の中へ。
そして再びこの倒れた行き先表示板から雪渓の中へ。
まあとにかく下へ下へ進めばいいのでしょう。
写真ではわかりづらいかもしれませんが、かなり急な斜面でした。
一歩一歩滑らないように気をつけて足を進めます。
前日、北穂高小屋で一緒になった九州から来たパーティーに追いつかれました。
横では激しく沢が音を立てていました。
どうやらここで雪渓も終りのようで。追いつかれたパーティーに挨拶をして、先を急ぎます。
石はゴロゴロしているけど、まあ歩きやすい道。
薄暗い樹林帯の中を進みます。
傾斜がきつくなってきたと思ったら、岩ゴロゴロの道になりました。
沢の音が近くなってきなあと思っていたら・・
橋が現れました。そして何やらタバコ臭い。
どうやらこれが「本谷橋」。
涸沢からここまで２時間もかかりました。
地図には「右岸が休憩最適地」と書いてあり、雨をしのげる場所もあるのですが、タバコ臭いパーティーが場所を占領していたので、雨が吹きつける左岸で休憩をしました。
橋を渡った後は、岩ゴロゴロもなくなって、歩きやすい道になりました。
そしていきなり目の前に「屏風岩」が姿を現したのです。
眼前にそびえ立つその姿は、まさに「屏風」でした。
よく見ると岩肌からは滝のようなものも出ていました。
道はやがて河原を進むようになり、
こんなしっかりした橋が出てきました。
これから山へ登るんでしょうか。
２人のパーティーが自炊をしていました。
横尾山荘に着いて、さあお昼でも、と思ったのですが、メニューがラーメンしかないのです。
もし外したら、体調を崩しかねないので、お昼はあきらめました。
この時点で13:00、どうやら遅いお昼になりそうです。
ここで南岳から槍沢を下山してきた若者に会いました。
彼は今日、大キレットに行こうとしたようですが、悪天候であきらめたそうです。
「もう泣きたいですよ」と言っていましたが、「下りてきて正解。またチャンスはあるよ。」と言っておきました。
穂高までの縦走をあきらめた自分も同じことですね。
横尾山荘から１時間ちょっと、退屈な道を歩いて、今日宿泊する徳沢園に到着です。
平らな道だったのですが、長い下山道を歩いた足にはちょっとこたえました。
これは徳沢園のマスコット、「ジュニア」ちゃん。
夕食後、フロントの下で吠えまくっていたので行ってみると、じっとこちらをみつめていました。
頭をなでてあげると、自分からおすわりをする賢い犬でした。